中途採用には、新卒採用のような募集の解禁日がありません。欠員が出た月から、一年中いつでも求人を出せます。
採用の現場からは「求人を出す時期が合っているのか分からない」「募集をかけた月に推薦が来ない」という声が挙がります。仕事を探す人が増える月に入ってから紹介会社へ依頼を回すと、推薦が届くころには候補者が別の選考に進みかねません。求職の申し込みが伸びる月の手前で、契約している紹介会社すべてに依頼を出し終えておく進め方が欠かせないでしょう。
本記事では、月ごとに変わる求職者の動きから、依頼を出した後に残る運用まで解説します。
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通年で募集できる中途採用と、月で変わる求職の数
企業の側に、中途採用を始めてよい時期の決まりはありません。変わるのは、その求人を見る人の数です。
ここでは、通年で募集できる前提と、求職側に表れる月ごとの差を解説します。
年度の途中でも期末でも、欠員が出た時点で依頼は出せます。この点では、時期を気にする必要はありません。
一方で、仕事を探す側の人数は月ごとに上下します。
ハローワークに新たに申し込まれた求職のうち、パートタイムを除く常用の件数は、2026年4月が293,687件でした(厚生労働省『一般職業紹介状況』令和8年4月分 第2表)。新規学卒者を除く集計です。
同じ系列で、2026年8月は205,419件となっています(厚生労働省『一般職業紹介状況』令和8年8月分 第2表)。求人を出す側の都合とは別に、求職の申し込みの量が月で動いていることがわかります。
申し込みが細る月は、同じ求人票を同じ本数の依頼に乗せても、戻ってくる候補者が減ります。採れない原因を求人票の書き方に寄せて考えると、手を入れる先が早い段階で尽きます。
欠員の発生が読める場合は、申し込みが伸びる月の手前に依頼を置く順番が先に来ます。

求職の申し込みが伸びる2つの時期
月ごとの山には、見当のつく背景があります。年度の区切りと、年明けの2つです。
ここでは、山ができる理由と、紹介会社を経由する時に生まれる時間差を解説します。
4月に件数が伸びるのは、3月末で職場を離れる人が続くためです。年度で人事を区切る企業が多く、退職の日付がそろいます。
年明けにも動きがあります。転職支援サービスのdodaでは、会員登録している転職希望者の数が2026年1月に前月比で15.5%増えました(doda『転職求人倍率レポート』2026年1月)。
これはdodaに登録した人だけを集計した数値で、国内の転職市場の全体を表すものではありません。
賞与の支給や年度計画の区切りを待っていた人が、この時期に重なります。
ただし、登録した人がそのまま推薦として届くわけではありません。紹介会社は登録者と面談し、希望する条件や経験を確かめたうえで、手元の求人を当てていきます。
面談の場で出せる求人の中に自社が入っていなければ、その候補者との接点は生まれません。依頼が各社に届いていない状態で山を迎えると、山そのものを見送ることになります。
そのため、時期の調整は依頼を手前に寄せる作業にあたります。
山の手前で契約各社へ同時に渡す依頼
依頼を出す先は1社に限りません。契約している会社へ同じ時期にまとめて渡すと、山の間に当たる求人の本数が増えます。
ここでは、依頼先の数をそろえる考え方を解説します。
人材紹介の契約は成果報酬が中心で、入社が決まるまで費用は生じません。契約を結ぶ段階で支払いが発生しないため、依頼先は増やす方向で検討できます。
紹介会社ごとに、登録者を集めている職種や年齢の層は異なります。1社だけに渡した場合、その会社の登録者の範囲が、そのまま出会える候補者の範囲になります。
契約先を何社まで広げるかの目安と、社内の処理量からの逆算は契約社数の決め方で整理しています。
募集条件の整理と求人票の渡し方は紹介会社への発注の進め方で扱っています。
渡す時期をそろえると、各社の動き出しも同じ週に並びます。社ごとに数日ずつ遅れて出すと、推薦の戻りも同じだけずれていきます。

求職の山の手前に、依頼をそろえて出す
複数の紹介会社の運用最適化を軸に、依頼の出し方から推薦の受け取り方までをまとめました。サービス概要資料では、各社への募集条件の渡し方、同じ週に推薦が重なった時の返信の回し方、社ごとの進み具合の集め方を確認できます。時期を前倒しした後に増える連絡の量も、同じ資料で見通せます。
無料で資料を受け取る依頼を出した後に残る運用
依頼を手前に寄せても、そこで終わりにはなりません。山の間は、各社からの連絡も同じ時期に集まります。
ここでは、依頼を出した後に発生する作業と、その預け先を解説します。
どの求人に力を入れるかは、担当者が持っている情報の量で決まります。募集の背景や求める経験が伝わっていない依頼は、担当者の手元で後回しになります。
依頼先が5社あれば、同じ説明を5回繰り返すことになります。推薦への返事も、日程の調整も、見送りの理由を戻す作業も、社数に比例して積み上がります。
ここが詰まると、手前に寄せた依頼は推薦まで届きません。申し込みが伸びる月ほど、候補者は他社の選考も並行して受けています。
積み上がった往復は、社外へ預けられます。一括エージェントは、複数の紹介会社の運用最適化を専門に預かるサービスです。
取引先を1社も減らさないまま、各社との連絡と進捗の記録だけを人とAIが肩代わりします。
解約や乗り換えの手続きは生じません。契約中の紹介会社を置き換えずに、山の時期へ集中する連絡だけを外へ出せます。
こうした横断の運用にはエージェントコントロールという呼び名があります。くわしい中身はエージェントコントロールの進め方にまとめています。
実例として、ある医療機関では一括エージェントに運用を任せたあと、取引先を減らさずに各社からの推薦が約2倍へ伸び、2か月で看護師2名の入社が決まっています。医療機関で得られた結果であり、ほかの業種で同じ水準になるとはかぎりません。
時期を動かしても埋まらない場合
依頼を手前に寄せても推薦が届かない場合は、時期とは別のところに原因が残っています。
ここでは、時期の問題と切り分けるための見方を解説します。
求職の申し込みが伸びる月に入っても、依頼先から1件も推薦が来ない状態は、市場の動きでは説明がつきません。求人の中身が各社に伝わっていないか、依頼そのものが各社の優先度の下に置かれています。
推薦が届いた後に返信が止まる場合も同様です。候補者の都合は月の山とは関係なく進むため、返事の遅れはそのまま辞退につながります。
止まっている箇所の特定は決まらない状態の切り分けで扱っています。暦を動かす前に、こちらを先に当たる順番もあります。
紹介会社の利用を止める判断は、この段階では要りません。詰まりは依頼先の顔ぶれと社内の対応に残っており、依頼を引き上げれば母集団づくりが社内へ戻るだけです。
まとめ|手前から動かす中途採用の時期
この記事では、月ごとに変わる求職者の動きと、依頼を出した後の運用を整理しました。要点は次の3点です。
- 中途採用は通年で募集できるが、求職の申し込みの量は月で上下する
- 紹介会社の面談に自社の求人が並ぶよう、山の手前で依頼を出し終える
- 依頼先をそろえた後は、同じ時期に重なる連絡をさばく運用が残る
依頼先を足す段階までは、成果報酬のため支出が生じません。

もっとも、依頼を同じ週にそろえるほど、戻りの連絡も同じ週へ集まります。日程の調整と見送り理由の返却が重なる週は、採用担当の手元で滞りがちです。
この重なりを外へ出す手段として一括エージェントがあります。各社への募集条件の共有、届いた推薦へのその日のうちの返信、面接結果の戻し、社ごとの状況の取りまとめを、取引先をまたいで代行します。
前倒しで出した依頼を、推薦と選考の段まで生かす形に持っていけます。
よくある質問
Q. 求人を出すのを避けたほうがよい月はありますか
避けるべき月はありません。企業の側に募集の時期の制約はなく、欠員が出た時点で依頼を出す進め方が基本になります。求職の申し込みの量には月ごとの差がありますが、申し込みが細る月に求人を止めると、その月に動いた候補者との接点がなくなります。欠員の発生が前もって読める場合にかぎり、申し込みが伸びる月の手前へ依頼を寄せる調整が効きます。
Q. 時期を前倒ししても推薦が増えません。紹介会社との契約は見直すべきですか
契約を解く必要はありません。暦を動かしても増えない場合、理由は依頼先の顔ぶれと、各社へ渡している情報の中身にあります。依頼を引き上げると母集団づくりと応募対応が社内に戻り、候補者と出会う経路がさらに細ります。現在の契約を保ったまま依頼先を足し、増えた分の連絡を回せる体制を整える順番が現実的です。
Q. 依頼は契約している全社に同じ日へそろえる必要がありますか
同じ日である必要はありませんが、同じ週にそろえると各社の動き出しが並びます。社ごとに時期をずらすと、推薦の戻りも同じだけ遅れ、比較する材料がそろう時期が後ろへ動きます。注意点は、推薦が重なった週に面接の枠を出せる体制を先に用意しておくことです。枠が足りないと、前倒しした効果が選考の段で消えます。
手前に寄せた依頼を、推薦まで届かせます
複数の紹介会社の運用最適化を担当し、募集条件の共有、届いた推薦へのその日の返信、面接結果の戻し、社ごとの状況の取りまとめを取引先をまたいで代行します。いま契約している紹介会社は1社も外しません。依頼の時期をそろえた後に重なる往復だけを、社外へ移す形です。60分の無料相談では、欠員の見込みにあわせた段取りをご提案します。
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